オール電化のお風呂にリフォームするメリットとデメリットとは

オール電化にリフォームするご家庭が増えてきていますが、お風呂にはどのような影響があるのでしょうか。ご検討中の方がいらっしゃいましたら、メリットとデメリットをきちんと把握したうえでご計画ください。

二酸化炭素を出さないので環境に良く、空気をきれいに保てる

近年オール電化住宅が普及し始めています。これは、住宅で使う熱源のすべてを電気で賄う対応のもので、
・ガスコンロ→IHクッキングヒーター
・石油・ガスストーブ→エアコン・床暖房
・ガス給湯器→エコキュート
にそれぞれ変更したものです。

このうち、お風呂で使うのがエコキュート（自然冷媒（二酸化炭素）ヒートポンプ給湯器）です。

電気で湯を沸かすのではなく、電気で取り入れた空気中の熱を使います。この熱を水に伝える冷媒に自然冷媒である二酸化炭素を使っているのがエコキュートです。

エコキュートは空気を汚さない環境によく、フロンも出さない安全・安心、かつ、長期的に見ればコスパの高いシステムです。

災害時に電気が復旧するまでの時間が短い

災害が発生したとき、電気、ガス、水道というライフラインは一斉に止まってしまいます。
しかし、この中で復旧までに要する時間が一番短いのが電気です。

実際の例で紹介すると、東日本大震災で90％の復旧率になるまで電気が４日なのに対し、ガスは約30日もかかりました。
オール電化にしておけば照明はもちろんのこと、水さえ確保できれば炊事も洗濯もお風呂も問題ないということがお分かりいただけるでしょう。

このようにオール電化は災害に強く、電気でお湯を作るエコキュートなら貯湯式のため、停電時でもお湯が使えます。

導入の際、設備の購入や工事費などの初期費用がかかる

オール電化にリフォームする場合の最大のデメリットは初期費用がかかるという点です。
設置する際に発生する設備費や、取り付けなどの工事費が高額になるということは避けられません。

まず、それまでのガスコンロをIHクッキングヒーターに、ガス温水機を電気温水器やエコキュートに変える必要があります。
IHクッキングヒーターとエコキュートの場合だと、設備費と工事費を合わせて最低でも約60万円となります。
これにお風呂のリフォームが加わると100万円以上になることもあります。

しかし、それによって得られるメリットもたくさんあります。
火災に対する安全性が増し、今後の光熱費が安くなることを考えれば、長い目で見ると割安であると言えるのではないでしょうか。

壊れた時の修理費や買い替えの時の料金

オール電化にした場合、給湯器はエコキュートになりますが、修理費用や新品に交換する費用はどれぐらいかかるのでしょうか。

修理をするとなった場合、不具合のあった箇所別に概算価格で言うと、
・配管の交換・・・１万円程度
・貯湯タンクユニット・・・30万円近く
・ヒートポンプ・・・15万円ぐらい
になります。
保証期間内ならもちろん無料ですが、それを越えると高額な修理費用が必要になります。

エコキュートの寿命は10～15年のため、もし故障した時にその期間を越えていたのなら新品に取り換えた方が後々のことも考えると安くなる場合もあります。
リフォームでオール電化に踏み切る場合は、エコキュートの修理や交換にかなりの費用がかかることも頭に入れておいてください。あらかじめ修理費用や交換費用を聞いておくと安心です。

停電や初期費用の高さが不安でオール電化を躊躇するのはもったいない

オール電化を検討している方にとって一番不安な停電時については、ライフラインの中で復旧スピードが最も早いのが電気ですのでそれほど心配することはありません。
あとは初期費用も確かに高額ではありますが、その後の光熱費を抑えられるというメリットもあります。長い目で見ると決して悪い点ばかりではないオール電化、ぜひ検討してみませんか。