お風呂リフォームにはシロアリチェックは必須。発生しやすい理由とは

お風呂リフォームをする際に絶対にチェックしなければならないものとは何でしょう。
それは「シロアリ」です。シロアリチェックは必ず行うようにしてください。

風呂場と脱衣所にシロアリが発生しやすい理由は

家の中でお風呂場や脱衣所にシロアリが発生しやすい理由はご存知ですか。
家屋に甚大な被害を及ぼすシロアリはどこからでも侵入します。特に高温多湿の場所にある木材が好きなので、浴室は家の中で一番シロアリの被害が多い場所です。

シロアリは玄関などに敷いてあるタイルの隙間から家の中に入ってくる習性があります。
そのため、おのずとタイル張りの昔ながらの浴室も侵入しやすくなります。

さらに、湿気のある場所を好むので浴室のタイルから水が漏れて土台の木材に浸透しているとそこがターゲットになってしまいます。
そのため、浴室の窓枠やタイルに隙間がある場合、そこからシロアリが出てくるのを見つけたり、リフォームなどでタイルを剥がした時に初めてシロアリの被害に気づく方もいます。

10年経つとシロアリに対する防御力は落ちたと考えるのが妥当

薬剤を一度撒いたらシロアリの繁殖は防げるのでしょうか。

シロアリを防ぐ薬剤の効果は一定期間（約10年）を過ぎると低下していきます。
そのために、施工業者では保証期間を設定しているところもあります。

この保証期間を経過後、10年後には20～30％以上の割合でシロアリ被害が再発しているというデータもあるほどです。被害が大きくなる前に予防的なシロアリ防除を行い、リフォームに備えましょう。

お風呂場にいるシロアリはリフォーム時が駆除するチャンス

お風呂場や脱衣所はシロアリが最も発生しやすい場所であるということをご説明してきました。シロアリは決して我々の目の前には出てきません。
リフォームなどで床下まで見えるぐらいの解体を行うケースは、被害の状況を確認し駆除をする絶好のチャンスです。

解体を行わなければ床下へのアプローチが容易ではなくなり、その結果穿孔し薬剤を注入するしか方法がありません。床下に入ることが出来ればお風呂場だけでなく、水回りでシロアリの心配のある個所にすべて防蟻薬剤を散布することができます。

防蟻薬剤は木材に塗布するだけでは不十分です。
土壌やコンクリートなどのシロアリの動線も薬の効果を残しておくことが重要となり、これらの表面にも防蟻薬剤を散布が必要です。
このようにお風呂場のリフォームは家中のシロアリを駆除できる数少ないチャンスと考えられるでしょう。

リフォームによりシロアリが活動しやすくなることもあるので要注意

リフォーム前の家にシロアリの被害が無くてもリフォーム後に被害にあう可能性があります。
シロアリの住環境をよくする間違ったリフォームをする前に、きちんとシロアリについて知っておきましょう。

リフォームをする際に「（リフォーム前の）家にシロアリの被害が見つからないからこれからもシロアリの被害にあうことは無いだろう」と思っている方がいますが、それは間違いです。リフォームをするということは、床下の環境も変わるということです。
環境が変わるともちろん生態系も変わるため、シロアリが発生する可能性があります。

シロアリが好む環境は、多湿で風通しの悪い密閉空間です。
・木材をコンクリートで覆う
・地面に直接木材を立てる
・水場だった部屋の構造をそのまま普通の居室にする
・土台と土壌の距離を狭くする
というようなリフォームはシロアリにとって活動しやすい環境になるので、シロアリが発生する可能性が高くなるでしょう。

シロアリの被害だけで家屋が倒壊する可能性は低いのですが、シロアリが構造上重要な柱を食べてしまうと家の耐震性が落ちてしまい、せっかくリフォームした家なのに地震で倒壊してしまうということになりかねません。

ハウスメーカーや工務店はシロアリ駆除の専門店ではありません。
そのため、「リフォームのときにシロアリを駆除します」と言っても十分な作業を行えない可能性もあるでしょう。

しかし、中にはシロアリ駆除とリフォームのどちらも取り扱っている業者もたくさんあります。
「リフォームしたらシロアリの住環境をよくしてしまった」ということが無いようにシロアリ対策もきちんと視野に入れてリフォームすることがおすすめです。

シロアリのことを知って、リフォーム時にシロアリが寄り付かない家にしよう

シロアリは湿気が多くてあたたかい場所にある湿った木材を特に好みます。
お風呂場や脱衣所付近に水漏れが起こってしまうとシロアリのターゲットになりやすくなります。
だからこそリフォーム時はシロアリが好まない家づくりを徹底し、快適に住めるようにしたいものです。