失敗しない水回りのリフォームをするために知っておきたいこと
2021.11.29
ご自宅のどの部分をリフォームしたいかと問われれば、水回りを挙げる方が多くいらっしゃいます。水回りというのは、なかなか自力では改善しにくい一方で、毎日使うところなので、汚れや老朽化が気になる部分でもあります。では、水回りのリフォームで失敗しないためには、どのようなことを知っておけばよいでしょうか。
目次
水回りのリフォームは、家の建材や構造に悪影響が出る前に実行すると、結果的に費用が抑えられます
水回りのリフォームは、そのタイミングを誤ると家の土台や建材にも影響を及ぼすことがあります。放っておいたがために床が抜けてしまったというような最悪の状況に陥る前に、リフォームを行わなければなりません。
リフォームのタイミングは場所によって異なりますが、トイレが10~20年、キッチンや洗面台は15~20年、お風呂場が15~25年というのが目安となっており、水漏れやひび割れに日頃から注意しておく必要があります。
リフォームで失敗しないためには、見た目だけで判断しないこと、関連工事もまとめて行うこと、高額商品の購入は特に慎重に、などのポイントがあります。
家やマンションなどの構造物の経年劣化は避けることはできません。表面上は何ともなくても、水の浸透により腐食したり、シロアリに食われるということが中で進行している場合があります。
マンションの水周り設備のリフォームは戸建住宅とは異なり、管理規約などの制限にあわせる必要があります
マンションの場合のリフォームについては、一戸建てと違って制限があることをご存知でしょうか?マンションでは、リフォームを行う際には「管理規約」に沿う必要があります。
「管理規約」とは、住人共同の利益を守って良好な住環境を保証するために住民が守る規約となります。占有部分のリフォームの場合でも管理組合へ事前に連絡します。これは、共有部分への影響の有無、近隣住民への周知の目的があります。
管理組合によっては、指定業者以外の業者の工事の禁止事項や水回りの設備の移動禁止や配管の交換禁止などの規定がある場合があり、自分の希望通りのリフォームがかなわないことがあります。
また、工事時間の決まりなどもあります。工事日数の見積もりの際、参考にする必要があります。
事前に管理組合で禁止されている事項を調べた上で、リフォーム計画をたてることが、希望のリフォームを実現する近道になります。マンション独自で作られている管理規約に記載されていることを事前に理解して、希望のリフォームをするために必要なことをチェックしておきましょう。
セットリフォームは価格が安くなる反面、選択の幅が狭くなるデメリットが発生する場合もあります
水回りのリフォーム費用には、セットにすると安くなる場合があります。しかし、いろいろな制限を受けるというデメリットがある場合があります。失敗しないリフォームにするためには、事前にその制限をよく理解して自分の思い通りの水回りを実現しましょう。
改めて、セットリフォームとは何かというところを簡単におさらいしておきましょう。水回りのリフォームには、キッチン、トイレ、浴室、洗面所などの複数個所をセットで行う「セットリフォーム」と、リフォームしたい部分だけを個別に行うリフォームがあります。
セットリフォームの最大のメリットはコストです。コストの中でかなりの部分をしめる施工費については、セットで行うことによって削減が可能です。また、搬入費も同じように安くなります。業者側でセット用に仕入れを安くしているので商品も安くなります。
しかし、セットリフォームには、安い分、制限もあります。たとえば、業者がセットで仕入れているため、商品の選択の幅が減り、色なども制限がかかる場合があります。
そのため、セットリフォームの場合に選べる商品について、詳細に調べておくことが必要になります。
水回りの関連工事をまとめて行うと、効率が上がり割安にリフォームすることが出来ます
トイレやお風呂場、洗面所などといった水回りのリフォームはしたいけれども、出来るだけ安いコストでしたいというのは誰もが考えることです。効率よく安価に済ませるにはどうすればいいのかを考えてみましょう。
端的に言うと、できる工事はまとめて行っておくことがポイントです。
一度水回りの工事をするとなると、配管工事を伴う場合が多く、そうなると床をはがすことになります。例えばその後に別の工事で再び床をはがすことになった場合、「あの時に一緒にやっておけばよかった」などと後悔することになります。
水回りのトイレやキッチンなどの機材の寿命は、一般的には15~20年と言われています。特にお風呂場と洗面所、給湯器と排水管は切っても切れない関係です。同じフローリングをはがすのであれば、これらの関連ある場所のリフォームも一緒にやっておきましょう。
一緒にやると効率的で、同じ職人さんに来てもらって人件費が安くなる、トイレやユニットバスなどの商品をまとめて買えば値段交渉がしやすい、配管やパッキン類などの材料をまとめて安く買うことができる、というメリットがあるからです。
水回りのリフォームはできるだけまとめて行うのがおすすめです。
リフォーム工事価格の内訳を正しく理解して、目的に合った予算額を設定することが大切です
水回りのリフォームをする際に注意することの一つに、見積もり内容をきちんと理解することがあげられます。
リフォームなどという大掛かりな作業をプロに依頼する場合、ついつい総額にばかり目が行きがちです。しかし、見積書の総額ばかりに目を向けずに、記載されている内容について理解することが必要です。
リフォームの見積書の見方についてご紹介していきましょう。リフォームの見積書は、「材料費」「施工費」「諸経費」で構成されています。
「材料費」はキッチンやトイレなどの製品・機器や、リフォーム工事で必要になる建材の費用です。
「施工費」は職人達の人件費です。
「諸経費」とは、工事の進捗状態などを管理するための現場管理費や経費です。
また、見積書については、以下をチェックして正しく記載されていることを確認してください。作成年月日が記載されているか、押印されているか、商品の型番が記載されているか、単価の記載があるか、製品の量は適切か、諸経費は何%か、合計金額はあっているか、有効期限は記載されているかなどになります。
以上の内容を納得した上で、予算内にきちんと納まっていること、追加費用が発生する可能性の有無などまで確認ができてから、実際の工事に入るようにすることが大切です。
水回りのリフォームで失敗しないためのポイントまとめ
水回りのリフォームを業者に依頼する際に、失敗しないために注意すべきポイントについて述べてきました。以下におさらいしておきましょう。
- 水回りのリフォームはできるだけまとめて行う方が安上がり。
- セットリフォームは機材や色の選択肢が少ない場合があるので注意すべき。
- 見積書は内容まできちんと目を通し、理解してから依頼すること。
- マンションは、管理組合に報告し、管理規約に沿って計画を立てること。
以上に気を付けながら、納得のいく水回りリフォームをしてください。
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